法務note

Q 株券発行会社ですが、株券を発行していません。違法でしょうか。

会社法

Q 株券発行会社ですが、株券を発行していません。違法でしょうか。

A 全株式譲渡制限会社の場合、株主から請求されるまで株券を発行しないことができるので適法です。

会社法施行時(平成18年5月1日)以降に設立された会社は、特に定款によって株券を発行する旨が定められていない限り、株券発行会社(株券を発行する旨を定款で定めた会社を株券発行会社と言います(会社117条7項))ではありません。
しかし、会社法施行時(平成18年5月1日)に存続していた株式会社は、平成16年以降に株券を発行しない旨の定款変更をしていない限り、定款で株券を発行する旨を定めているものと見なされることになっています(会社法整備法76条4項)ので、株券発行会社ということなります。
株券発行会社は、遅滞なく株券を発行しなければいけません(会社法215条1項)。
ですので、本来は、株券を発行していないと違法ということになります。

しかし、株券発行会社であっても、公開会社でない会社(全株式について、「譲渡制限」が設けられている会社)の場合、株主から請求されるまで株券を発行しないことができます(会社法215条4項)。
そのため、株主から株券の発行を請求されていない限り、適法ということになります。

なお、株券発行会社であっても、①株主から株券不所持制度(会社217条3項)の申出がなされた場合、及び、②定款によって単元未満株式に係る株券を発行しない旨を定めた場合(会社法189条3項)には、株券の発行が不要です。