法務note

Q 配偶者居住権の評価方法

その他

様々な評価方法が考えられるが、主なものは、
1 不動産鑑定士による評価手法
2 簡易な計算方法
3 税法上の配偶者居住権の評価方法

 

1 公益社団法人日本不動産鑑定士協会連合会の考え

(居住建物の1年あたりの賃料相当額-配偶者が負担する1年あたりの通常の必要費)×存続期間に対応した年金現価率

 

2 法制審議会民法部会による簡易な評価方法

建物敷地の現在価値-負担付所有権の価額(※)

※ 配偶者居住権の負担が消滅した時点の土地建物の価額を現在価値に引き直した価額

 

3 相続税における配偶者居住権の評価

1 建物部分の評価 

   ①-②×③

2 居住建物の敷地利用に関する評価

   ④-④×③

 

  ① 建物の時価

  ② (残存耐用年数(※1)-存続年数(※2) /残存耐用年数

  ③ 存続年数に応じた民法の法定利率による複利現価率

  ④ 土地等の評価  

※1 居住建物の所得税法に基づいて求められている耐用年数(住宅用)に1.5を乗じて計算した年数から居住建物の築後経過年数を控除した年数

※2 配偶者居住権の存続年数が「終身の間」と設定されている場合には、配偶者の平均余命年数をいう。