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痴漢事件
「行列のできる…」は余り見たことありませんが,昨日,たまたま見ました。
満員電車の中で痴漢の犯人扱いをされた場合にどうするか,という問題でした。妻Mからは,「どうするの,こんなとき?」と聞かれましたが,「そんな方法があるなら逆に教えて欲しい。逃げるぐらいしかないのでは。」と答えたところ,テレビに出ていた4人の弁護士の内2人が,私と同様「逃げる」という回答でした。
これに対して,伸助は,弁護士が「逃げる」としか回答ができないくらい,この問題は根が深いという趣旨の発言をしていましたが,同感です。
番組は,「そのような時は,直ぐに弁護士に相談をしましょう。」と締めていましたが,正直,相談をされても,有効な助言をすることができません。
このような問題が生じた原因は,以前,私が,刑事裁判の裁判官で記載した保守的な裁判官に原因があると思っています。
被害者の証言しか証拠がないのが通常であるにもかかわらず,裁判官は,「検事が起訴したから有罪だろう。」という思いがあるのです。
また,在宅起訴といって,身柄が拘束されない状態で,有罪か無罪かを争う裁判ならまだいいのですが,通常は,逮捕,勾留され,身柄が拘束されてしまいます。裁判官は,「検事が勾留請求をしたのだから勾留を認めよう。」という思考回路なのです。
本当に,勾留が必要なのか?という観点からの思考は,裁判官にはありません。
裁判官がもっと厳しく法を適用すれば,痴漢冤罪事件は,もっとなくなるはずです。そうすれば,検察も,そう簡単に被害者の供述だけで起訴できなくなるはずです。
通常の成人男性にとって,10日も20日も身柄拘束されることは,多大な損失,損害を被ります。勤務先や家族とのことを考えると,逮捕,勾留をされるよりは,濡れ衣を着て,被害者と示談をした方がいい,という判断になってしまいます。
そうすると,それを逆手にとって,示談金目的の事件のでっち上げが生じてしまうという悪循環になります。
番組内で,S弁護士が,被害者の女性は,「この人痴漢です。」というだけではなく,触っている(加害者の)手を掴み上げ,「この人痴漢です。」と叫んだ方が良いとアドバイスをしていました。
しかし,これも両刃の刃だと思います。手を掴めば証拠を掴んだことになるのでしょうか?
示談金目的で事件をでっち上げようと策略する女性は,これを聞いて,次は,隣の男性の腕を掴みあげ,「この人痴漢です。」と叫ぶでしょう。
私も,もし自分がそのような境遇に遭遇した場合,なにもすることができないでしょう。ですので,極力そのような場面にならないように予防するしかありません。
極端ですが,なるべく満員電車には乗らない。
両手は常につり革をつかむ。
女性の横や後ろには並ばないようにする。
というように。