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学問のすすめ。

離婚の手続

2008年04月10日

最近,何故か離婚の相談が多いです。ですので,離婚の一般的説明をします。

 

離婚をするに際しては,離婚するかしないかという本題以外にも,色々検討する事項があります。
まず,金銭的なことでいうと,
1 慰謝料
2 財産分与
3 養育費
4 年金分割
5 婚姻費用分担請求権

それから,それ以外でも
6 親権者
7 面接交渉権
というような事項があります。

 

1,2はよく耳にするので,イメージしやすいと思います。

3,6,7は専ら未成年の子がいる場合に問題となります。

 

4は,平成19年4月から施行されました。厚生年金に入っているサラリーマンや,共済年金に加入している公務員の妻は,この制度を利用すればかなり有利になりますので,忘れないようにしなければなりません。

 

5は,略して「婚費(コンピ)」などと呼ぶことがあります。これは,「離婚に際して」というよりも,「離婚が決まるまで」の問題です。離婚が決まるまでの生活費を請求する権利です。

 

これらの事項はどのようにして決めるのでしょうか?
まずは話し合いです。
夫婦二人では喧嘩になってしまう場合には,第三者をいれて話し合う場合もあります。この段階から弁護士をつけて,弁護士同士で話し合いをすることもあります。

 

この話し合いがまとまった際,「決めたことを書面にする必要ありますか?」って質問されることがよくあります。必要はありませんが,絶対に「書面にすべき」です。
後で「言った」「言わない」の問題にしたくないですよね。

 

でも,更に,「公正証書」にすべきかどうかは,立場と内容によって結論がかわります。
結論からいうと,後にお金を受け取る約束をしている(慰謝料や財産分与の分割払いの約束をしている)ような場合には,受け取る側としては公正証書にすべきですね。
しかし,約束と同時に渡すべきものを渡し,もらうべきものをもらうような場合(即決)には,あえて公正証書にする必要性は低いと思われます。

 

話し合いでは話がまとまらない場合もあります。
その場合には,家庭裁判所に「調停」の申立をする必要があります。
調停も,基本的には「話し合い」です。ただ,場所が裁判所で行われ,家庭裁判所の調停委員(男女各1名)が間に入って,話し合いがまとまるように努力してくれます。(そう見えない場合や,かえってこじらす方もいらっしゃいますが…)。

 

この調停手続も広い意味では「裁判」ですが,だからといって弁護士をつける必要性はありません。私の見た感覚では,半分以上のかたが弁護士を付けずに調停手続を自ら行っているように思えます。

 

弁護士を付けずに調停手続を行う方への注意点。
調停委員は,まとめようと努力してくれます(ふつうは)。
しかし,かなり強引にまとめようとする方もいます。
当事者が弁護士をつけてない素人であることをいいことに,結構,めちゃくちゃなことを言って,当事者を錯誤に陥れているケースがあります。
なので,
「おかしい」と思ったら,冷静に判断するために「もう1回考えます。」と言って,次の調停期日まで考えましょう。
できれば,弁護士などの第三者の意見を聞いて,もう一度冷静になって考えましょう。

 

で,調停でもまとまらない場合には,訴訟になります(従前,地方裁判所でしたが,最近,家庭裁判所に訴訟提起をすることになりました)。
訴訟の場合も,弁護士をつける必要性はないのですが,これは99%の方が弁護士をつけていると思います。話し合いではなく,白黒をつける手続ですから,少し専門的な知識が必要になってくるからです。
この訴訟は,原則として調停手続を行っていないとできません(「調停前置主義」といいます。)。ですので,原則として,調停を行わないで訴訟を行うことはできません。

 

しかし,離婚手続を代理するときいつも思うのですが,どろどろしてます。
仕事でなければ,首つっこみたくないですね。

 

そこで,私密かに提案をしているのですが,これから,結婚するときは,離婚するに際しての慰謝料や財産分与等の決め事を予め決めておく「契約書」を交わしたらどうでしょう。
でも,おめでたいときに,そんなことできないですよね。