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債権者破産に対する対抗策

学問のすすめ

「破産」というと,一昔前は,
  「カネを支払わないと破産させるぞ。」
と脅しの文句に使われていたそうです。

 

今は,債務者が「破産するぞ。」と言って,債権者を脅す?手段になっています。

 

ですので,通常,破産といった場合,債務者が自ら破産を申し立てる「自己破産」がほとんどです。

しかし,自己破産に比べるとわずかですが,債権者が債務者を破産させるために申し立てる「債権者破産」もたまにあります。

 

さて,不本意に,この債権者破産の申立をやられてしまった債務者側はどうすればいいでしょうか?

 

破産の要件(債務超過とか,支払不能といった破綻原因)を欠いている,といって破産そのものを争う方法もあります。

 

しかし,そもそも債権者申立をやられるということは,ほとんどの場合,その債権者に対する支払がなされていないということ(そもそもその債権者の債権自体の存否を争う場合もありますが。)なので,破綻原因の存否を争うことは難しいかもしれません。

 

むしろ,これを契機に,自ら民事再生という法的整理手続をとって,積極的再生の道を選ぶという選択肢もあります。

 

民事再生は破産手続きよりも優先する法的倒産手続きなので,破産の申立がされていたり,破産開始決定がされていても,民事再生が優先します。但し,破産開始決定がでていると,かなり難しくなりますので,なるべく早めに対応する必要があります。