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学問のすすめ。

公正証書

2008年06月13日

念書と覚書?」で記載しましたが,「公的な契約書」っぽい「公正証書」というものがあります。

 

これは公証役場というところで,公証人という公務員に契約書を作成してもらう契約書等をいいます。

 

何となく名前からして法的な効力が強そうですよね。

 

確かに,強力な力を発揮する場面もあります。それは,金銭の支払を将来的に約束するような契約書を作成する場合です。

 

例えば,お金を貸して,これを将来的に分割で返済をしてもらうという契約(金銭消費貸借契約)を交わしたが,その返済が滞ったような場合,通常の契約書ですと,訴訟を提起して勝訴判決をもらわなければいけません。契約書は,その訴訟における証拠にすぎません。

しかし,この契約書を予め公正証書にしておけば,この「訴訟を提起をしなければいけない」という部分を全部省略できるのです。
言い換えると,公正証書は,勝訴判決をとったのとほぼ同じ効力があるのです。
ですので,裁判をする費用と時間を省略できるのです。

 

公正証書を作成するのに,最低数万円の費用を要しますが,後に,訴訟をやらなければならなくなった場合に要する裁判費用や時間を考えれば,安い出費だと言えます。

 

しかし,どのような場面でも「勝訴判決」と同じ効力が得られるわけではありません。「金銭の支払を将来的に約束するような場合」に強力な力を発揮するのです。

例えば,借家の明渡交渉なんかで,借家人に対して,「1ヶ月以内に建物を明け渡す。」という内容の公正証書を作成させても,全く意味がないわけではありませんが,数万円の費用をかけてまで公正証書にする意味はあまりないと言えます。

 

それから,契約書という範疇ではありませんが,公正証書や公証役場を利用した方が良い場面があります。これは次回にします。