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学問のすすめ。

遺留分減殺請求権に対する対策

2008年09月27日

親が遺言を作成して,自分の財産を子達に譲ろうとする場合,子供達になるべく公平に財産がわたるように配慮して作成するのが通常かと思います。
しかし,訳あって,「長男には財産を渡したくないから,次男に全部あげたい。」という場合もあります。

 

このような場合の遺言は,
「私の一切の財産を,次男に相続させる。」
という内容の遺言を作成することになります。

 

しかし,ここで一つ注意しなければ行けないのが,遺留分減殺請求権の可能性です。

 

納得いかない遺言が見つかった!」で説明しましたが,遺言によって財産をもらえなかった相続人(長男)には,遺留分減殺請求権という権利があります。
ですので,長男は次男に対して,遺留分減殺請求権を行使することができます。

 

これを行使すると,次男が相続した財産全てについて,その効果が及ぶことになってしまいます。
なので,遺言者の財産(遺産)に,
 預貯金
 不動産(自宅,アパート,更地)
 有価証券
と多くの資産を有する場合には,全ての資産について,長男は4分の1の権利を有することになってしまい,法律関係が非常に複雑になってしまいます。

 

このようなことを回避するために,遺言を作成する場合,遺言者は,遺言で遺留分減殺の順序や割合を指定することが望ましいでしょう。

 

例えば,遺言者が次男に対して,自宅とアパートは何とか確保させたいと考えた場合,他の資産(預貯金,更地,有価証券)から先に減殺すべき旨を遺言にしておけば,これらの財産によって長男の遺留分が充たされれば,次男の自宅やアパートは確保されることになります。