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学問のすすめ。

取引先倒産対策 3

2009年04月25日

取引先倒産対策の一つとして,相殺があげられます。

 

債権だけではなく,債務も負っていれば,いざという時に相殺をすることによって,自社の債権について回収したのと同じ効果が得られるのです。
しかし,相殺するときに,自社の債権が期限到来している必要があるので,「取引先倒産対策 1」で述べた期限の利益喪失条項が大切になるのです。

 

この相殺をする際,以下の点注意しましょう。

 

1 相殺は,「この債権とあの債務を相殺する。」という意思表示が相手方に到達しないといけません。ですから,通常は,内容証明郵便で相殺を通知します。

2 相手方が破産しているときは,相殺通知をするのは,破産管財人になります。

3 破産の場合,相殺適状(相殺できる状態)の時期や相殺の行使の時期に,原則として制限がありません(管財人から,催告された場合には,1か月以内に相殺しないと,相殺できなくなる可能性がありますので,注意してください。)。

 

しかし,民事再生や会社更生では,再生債権,更生債権の届出期間満了時までに,相殺適状になり,かつ,相殺の意思表示をその期間満了時までにしなければ,相殺ができなくなります(民事再生法92条1項,会社更生法48条1項)。
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これは弁護士でも忘れてしまうことがあるようです。